"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
高原ツーリング 2011秋 ~ ビーナスが呼んでいる ~ (1) [オートバイ]
昨日までソロツーに行ってました。
去年の秋は東北をぐるりと一周(半周?)したので、今年はぼんやりと西の方かなとは考えていました。
色々なご縁やきっかけがありまして、行き先は信州の高原に満場一致で決定しました。
(友達のクマちゃんかダーイシくんと行ければよかったですが、今年はひとりです・・)
ここ↑はどこでしょう。(facebookで実況しようとして失敗したところです・・)
では、今回も写真で綴るツーリングレポートをどうぞ。またやってしまった・・
昨夜は早く寝るつもりが、往きのルートをグーグルマップ見ながらひとりあれこれ考えているうちに気づいたら深夜。
そして今起きたら5時。
5時=出発時間 のはずだったでしょ、キミ。
さあ、あわてよう。ドタバタしよう。
さすがに荷造りはしてあったので、洗面と着替えだけだったけど、思いのほか気温が低いことに気づき、
ジャケットのインナーをツーリングバックの中に押し込んで、トレパンをはいていくことにした。
(これが大正解だったのじゃった~)
寝坊の分を少し取り戻すため、予定外に高速道路を利用することにした。
今回のためにチェーンとタイヤの整備をしたせいか、バイクの調子とエンジンの回り具合はいい感じ。
(エンジンは何にも触ってないけどね)
でも、空は天気予報がはずれてどんよりと曇っていて、しかもひんやりしている。
関越道、高坂SAで朝ごはんにしたけど、迷わずに温かいうどんのボタンをぽちっ。
花園ICで降りた先は未知の世界「チチブ」へ行くルートじゃ。
秩父やまなみ街道(有料道路)は通らずにひたすらR140を辿っていくと・・着いたぜよ。
まだ9時前なのでお店も開店準備中。観光客もまだいません。平日だしね。
駅から渓谷までは歩いてすぐでした。
台風の余韻が残っていて、水が濁っていますが、いつもは川底まで見える透明度だそうです。
(大雨で今立っている岩畳は一時水没したとか)
というわけで、この絶景をなんと独り占めしているというのが冒頭の写真ぜよ。
(セルフタイマーで撮ったのでポーズを決めそこねているというのは内緒)
そうこうしているうちに観光客が到着しはじめたので、バイクに引き返していると、お店も開きはじめました。
無造作に水晶が水につけられていますが・・ソーダライトの方が高いのね。
その他、たくさんのパワーストーンには目もくれず、ボクが選んだのは・・
1本50円。ちゃんとエンピツ形にけずってあるのがエライ。(ピンボケですみませぬ)
これでコンクリートやアスファルトの地面に落書きするぜよ。ふふふ。
いたずら心は一旦懐にしまって、チチブに向けて出発。
お店のひとに”今日はバイクだと寒いでしょ”といわれたけど、たしかにここらあたりは標高があるので、
日が隠れたままではちょっとつらい。
まあ、それは想定内で、しかもチチブではレトロな喫茶店なんかでモーニングセットでもたのむつもりながじゃ。
ところが街中と思しきエリアに入るも不案内でどの辺にどんな店があるか見当つかず。
たまたま見つけた観光スポット兼PR館のようなところに停車。
大正・昭和の雰囲気を漂わせていて、喫茶もできるとのこと。
ブーツを脱いで店内を見学しました。 2階へあがる急な階段を登ると広い座敷がありました。
懐古の情はあるのですが、歩くたびに床がみしみしと音を立て、板がしなるのがわかるほど。
1階にもどって腰掛けてオーダーを取りに来るのをぼんやり待ってましたが、誰も来ず。
時間がとまっているようだったので、ここは退散することにしました。
(メニューにモーニングセットなかったし)
ここからはひたすらR299で目的地を目指します。
どんどん山の中に入っていきますが、お日さまは一向に姿を見せません。
気温も下がる一方なのでがまんできずにジャケットのインナーを装着。 これで風も通さんぜよ。
少し快適になって順調に進んでいきました。
すると変な看板がありました。
ならば歩いて戻ってみることに。
すると谷側にこんな看板が。
てっきり説明のアナウンスが再生されると思っていたら、さみし~い静かな音楽が小さな音で流れてきました。
(スピーカーはなぜか10メートルくらい離れたところにありました)
さて、説明を聞いても(音が小さくて聴こえないというウワサも)よくわからなかったのですが、
これが恐竜の足跡です。
上の方に3つ並んだ穴と左下から右上に向かって帯状についている模様がそうなんだそうです。
アップにしてもよくわからんですね。 化石や恐竜好きのひとは「おおおお」と唸るのかな・・
ともあれ、足跡よりもここは、谷側の渓流の方が絶景でしたよ。
予定外の道草を食いましたが、とっとと先に進みます。
ところが・・
とうとう雨が降ってきました。
小降りでしたが、文明の利器やカメラが濡れると大変なので、トンネルの中で停車して
ジップロックにそれぞれ格納し、バッグにもシートを被せました。
”キルヤム/ヌグフル”の法則にしたがって、まもなく雨はほとんどあがりましたが、
予想外の事態が発生しました・・
R299の十石峠が通行止め。
そうなると、少し引き返してK124で迂回するしかありません。
が、この、ぶどう峠を越える道は過酷でした。
砂利、落石、落ち葉、木の枝、水流という、道路上にちりばめられたありとあらゆるトラップをかいくぐりました。
対向車がまったく来ないせいか、寒さに孤独感さえ感じます。
ダートほどではないにせよ、なんとかハードステージをクリアしてぶどう峠に到着。
やってきました信州長野県。 こんなルートでやってくる物好きはめずらしいでしょうけど今回はよろちく。
峠を越えてすぐのところからの眺めもよさそうでしたが、脇目を振るのはここだけにして一気に下ります。
下りきったところにあるのは、小海線の小海駅です。
K124は途中で何か食べようとしても食堂すらありませんでしたから、お腹がすきました。
ところが駅の食堂は閉店。(まだほんの1時過ぎぜよ)
駅前の店は・・
一軒だけ開いてました。 よかった~、でも選択の余地なし。
”小海蕎麦”というのぼりが立っていたので、メニューの中から探してみると、
”そば”というメニューはざるそばしかありませんでした。
「すみません、小海蕎麦というのは、ざるそばでいいんですか?」
「小海蕎麦・・・あ、そうですね、うちではざるそばになりますね、そうですね、そばですね・・」
「じゃあそれをください」
一瞬の間と、どうも歯切れの悪い応対に、心の中には「落石注意」の看板が・・・
WiFiが圏外だったので、バイクまで地図を取りに行ってもどってくるとできてました。
平打ちの二八のようでしたが、悪くありませんでした。
ワサビよりも大根おろしが麺とつゆにとてもよく合ってて、意外に(笑)満足。
さあ、戦闘体制も整ったので、本日のバイク部門のメインイベントへいざ出発。
(R299メルヘン街道で麦草峠を越えていくワインディングぜよ)
ところが・・
信州の高原をなめていました・・
相変わらずの曇り空の中、ずんずんと上っていくと気温はずんずん下がっていきます。
ぶどう峠(標高1510m)なんかあっという間に過ぎてしまったころには体がカチカチになってしまい、
気持ちのいいワインディングどころではなくなりました。
そう、麦草峠は・・
せめてお日さまが出てればなぁと、ライダーはつぶやきながら峠を越えたのでした。
はなみず垂らしながらメルヘン街道を走る・・しゃれにもならんぜよ・・ともつぶやいてました。
とはいえ、途中、蓼科高原あたりで少しだけいい景色に出会えました。
そして、本日の最終目的地に到着です。
時刻は4時。予定より1時間遅い。
おまけに、文明の利器で宿の予約をするのに手間取りました。(なぜかうまく繋がらなくて)
すぐ近所のホテルに飛び込んで着替えして、さあ今度は日本酒部門のメインイベントです。
ここ上諏訪は、ほぽひとつの町内になんと5つの蔵があるという、とてもめずらしい地酒ゾーンなんです。
旧甲州街道沿いにまるで軒を連ねるように並んでいます。
まずは、諏訪市諏訪2丁目の舞姫酒造。
古い建物が保全されていていい雰囲気です。
さあ、今日はもう運転しないので、試飲スタート!
レギュラー銘柄の「舞姫」のひやおろしや純米酒などを飲ませてもらいましたが、
このお蔵の有名なレーベルは「翠露」です。
山田錦バージョン、高嶺錦バージョン、そして雄町バージョンの生などをきかせてもらいました。
舞姫はさっぱりした辛口系、翠露はすっきりした甘口系でした。
「すみません、ここ何時まで開いてますか?」
「5時までですが、いいですよ、6時まで開けてますから、他の蔵も廻ってきてください」
なんとやさしい心遣い。
ではと、急いでお隣(同じく諏訪2丁目)の蔵へ。
「すみません、試飲できますか」
「その冷蔵庫に入っているのであれば、ご自由にどうぞ」
冷蔵庫の上にききちょこが置いてあって、勝手に冷蔵庫から出して自分で注いで飲んでよし。
(ホントです)
お燗のできる大吟醸「和寛」や麗人の「吟華」などをいただきました。
他も試したかったけど、時間がないのでさらにお隣(同じく諏訪2丁目)のお蔵へ。
これまたレトロな雰囲気で、中に入るとタイムスリップしそうでしたが、人がいなかったので・・
さあ次は向かい(同じく諏訪2丁目)のお蔵へ。
と思ったら・・
閉店してました。
では最後(元町1丁目)は・・
ご存知「真澄」の蔵です。
ここは試飲が有料(300円)ですが、諏訪大祭記念の首かけ枡がもらえました。
試飲はこの枡ではなくてお猪口を使い、他に客もいないのでテーブルでゆったりまったりと。
次々と丁寧に説明してもらい、普通酒から順番にききましたが、まず心に響いたのはお酒そのものではなく・・
わかりますか?
点字で”酒”と刻印されているのもそうですが、一升瓶でないのに王冠がついているのです。
話を聞くと、2年くらい前から、ほぼすべての瓶のデザインを一新し、同時に王冠に戻したのだそうです。
やっぱり日本酒はこうでなくちゃね。 これでリユース瓶になればパーフェクトなんだけど。
さて、試飲のつづきはというと・・
ANAの国際線で供されている大吟醸「山花」もいただきましたが、これは別格。
昔飲んだイメージよりさらに香りも控えめで、どこにもひっかかることなくするりと喉を通っていきました。
”二夏越し”という古酒はお燗をつけてくれました。
老ねたり、ざらついたりしてなくて、ふくよかな柔かい辛味と酸味があるお酒でした。
2010年バージョン(三夏越し)も飲ませてもらいましたが、2011がすっきりしてよかった。
応対してくれた方もすっきりした女性で(たいてい小汚いライダーは煙たがられるのに)愛想よくしてくれました。
今後の諏訪地区の日本酒イベントのことなど、試飲終了後も話が続いたのですが、舞姫との約束があるので
1本だけ(地元にしか流通してないやつを)購入して蔵を後にしました。
ところが、外に出て時計を見ると6時ジャスト。
走って通りを横切る。
本金を過ぎ、麗人を過ぎ、到着。
しかし・・残念ながら店内の照明は消え、店の扉は閉まっていました。
ま、そもそも寝坊した自分が悪いよねとあきらめて宿に戻りました。
それから待望の温泉(源泉かけ流し)に入り、峠で冷えた身体の芯を溶かし、マッサージ機でコチコチの肩をほぐしたら、晩御飯にレッツゴー。
店の見当などついてませんでしたが、宿の近くの居酒屋の前に並んでいた日本酒の瓶にひかれて・・
先客が注文していたサンマの匂いにガマンできずに、「ボクもそれ」
今日のおすすめはと聞くとマグロの刺身とのこと。「諏訪でマグロ?」
さっき富山から届いたばっかりの生マグロだそうで、「じゃあそれも」
お酒はあえて五蔵ではなく、別の諏訪地区の地酒「高天」をぬる燗でいただきました。
一本目はちゃんとぬる燗で出てきたのに、二本目はチンチンの熱燗でしたけど。
(温度はどうでしたかってわざわざ確かめてくれたのは一体なんだったの・・)
さあ、明日はいよいよビーナスが待っている・・
もうすでに2人もビーナスに会ってるけどね(笑)
つづく
去年の秋は東北をぐるりと一周(半周?)したので、今年はぼんやりと西の方かなとは考えていました。
色々なご縁やきっかけがありまして、行き先は信州の高原に満場一致で決定しました。
(友達のクマちゃんかダーイシくんと行ければよかったですが、今年はひとりです・・)
ここ↑はどこでしょう。(facebookで実況しようとして失敗したところです・・)
では、今回も写真で綴るツーリングレポートをどうぞ。またやってしまった・・
昨夜は早く寝るつもりが、往きのルートをグーグルマップ見ながらひとりあれこれ考えているうちに気づいたら深夜。
そして今起きたら5時。
5時=出発時間 のはずだったでしょ、キミ。
さあ、あわてよう。ドタバタしよう。
さすがに荷造りはしてあったので、洗面と着替えだけだったけど、思いのほか気温が低いことに気づき、
ジャケットのインナーをツーリングバックの中に押し込んで、トレパンをはいていくことにした。
(これが大正解だったのじゃった~)
なんだかんだで5時53分出発
寝坊の分を少し取り戻すため、予定外に高速道路を利用することにした。
今回のためにチェーンとタイヤの整備をしたせいか、バイクの調子とエンジンの回り具合はいい感じ。
(エンジンは何にも触ってないけどね)
でも、空は天気予報がはずれてどんよりと曇っていて、しかもひんやりしている。
関越道、高坂SAで朝ごはんにしたけど、迷わずに温かいうどんのボタンをぽちっ。
花園ICで降りた先は未知の世界「チチブ」へ行くルートじゃ。
秩父やまなみ街道(有料道路)は通らずにひたすらR140を辿っていくと・・着いたぜよ。
長瀞駅
まだ9時前なのでお店も開店準備中。観光客もまだいません。平日だしね。
駅から渓谷までは歩いてすぐでした。
長瀞の岩畳
台風の余韻が残っていて、水が濁っていますが、いつもは川底まで見える透明度だそうです。
(大雨で今立っている岩畳は一時水没したとか)
というわけで、この絶景をなんと独り占めしているというのが冒頭の写真ぜよ。
(セルフタイマーで撮ったのでポーズを決めそこねているというのは内緒)
そうこうしているうちに観光客が到着しはじめたので、バイクに引き返していると、お店も開きはじめました。
貝でも売ってるのかと思ったら
無造作に水晶が水につけられていますが・・ソーダライトの方が高いのね。
その他、たくさんのパワーストーンには目もくれず、ボクが選んだのは・・
ろう石
1本50円。ちゃんとエンピツ形にけずってあるのがエライ。(ピンボケですみませぬ)
これでコンクリートやアスファルトの地面に落書きするぜよ。ふふふ。
いたずら心は一旦懐にしまって、チチブに向けて出発。
鳥居に向けて走っていくと宝登山ロープウェイがあるらしいが左折
お店のひとに”今日はバイクだと寒いでしょ”といわれたけど、たしかにここらあたりは標高があるので、
日が隠れたままではちょっとつらい。
まあ、それは想定内で、しかもチチブではレトロな喫茶店なんかでモーニングセットでもたのむつもりながじゃ。
ところが街中と思しきエリアに入るも不案内でどの辺にどんな店があるか見当つかず。
たまたま見つけた観光スポット兼PR館のようなところに停車。
ほっとすぽっと秩父館
大正・昭和の雰囲気を漂わせていて、喫茶もできるとのこと。
ブーツを脱いで店内を見学しました。 2階へあがる急な階段を登ると広い座敷がありました。
小説の構想を練るの図
懐古の情はあるのですが、歩くたびに床がみしみしと音を立て、板がしなるのがわかるほど。
1階にもどって腰掛けてオーダーを取りに来るのをぼんやり待ってましたが、誰も来ず。
時間がとまっているようだったので、ここは退散することにしました。
(メニューにモーニングセットなかったし)
ここからはひたすらR299で目的地を目指します。
どんどん山の中に入っていきますが、お日さまは一向に姿を見せません。
気温も下がる一方なのでがまんできずにジャケットのインナーを装着。 これで風も通さんぜよ。
少し快適になって順調に進んでいきました。
すると変な看板がありました。
手前50m?
ならば歩いて戻ってみることに。
すると谷側にこんな看板が。
ぽちっとな
(これを押さずにスルーできるひとがいますかね)
てっきり説明のアナウンスが再生されると思っていたら、さみし~い静かな音楽が小さな音で流れてきました。
(スピーカーはなぜか10メートルくらい離れたところにありました)
さて、説明を聞いても(音が小さくて聴こえないというウワサも)よくわからなかったのですが、
これが恐竜の足跡です。
上の方に3つ並んだ穴と左下から右上に向かって帯状についている模様がそうなんだそうです。
帯状の方のアップ
アップにしてもよくわからんですね。 化石や恐竜好きのひとは「おおおお」と唸るのかな・・
ともあれ、足跡よりもここは、谷側の渓流の方が絶景でしたよ。
手前にぼんやり写る影に気がついたひとはえらい
予定外の道草を食いましたが、とっとと先に進みます。
ところが・・
とうとう雨が降ってきました。
小降りでしたが、文明の利器やカメラが濡れると大変なので、トンネルの中で停車して
ジップロックにそれぞれ格納し、バッグにもシートを被せました。
”キルヤム/ヌグフル”の法則にしたがって、まもなく雨はほとんどあがりましたが、
予想外の事態が発生しました・・
R299の十石峠が通行止め。
そうなると、少し引き返してK124で迂回するしかありません。
が、この、ぶどう峠を越える道は過酷でした。
砂利、落石、落ち葉、木の枝、水流という、道路上にちりばめられたありとあらゆるトラップをかいくぐりました。
対向車がまったく来ないせいか、寒さに孤独感さえ感じます。
世界がゆがんでみえるような神秘の山の中
ダートほどではないにせよ、なんとかハードステージをクリアしてぶどう峠に到着。
先に見えるのがぶどう峠の看板
やってきました信州長野県。 こんなルートでやってくる物好きはめずらしいでしょうけど今回はよろちく。
晴れてると景色はいいんだろうな・・
峠を越えてすぐのところからの眺めもよさそうでしたが、脇目を振るのはここだけにして一気に下ります。
下りきったところにあるのは、小海線の小海駅です。
お姉さんは関係ありません
K124は途中で何か食べようとしても食堂すらありませんでしたから、お腹がすきました。
ところが駅の食堂は閉店。(まだほんの1時過ぎぜよ)
駅前の店は・・
一軒だけ開いてました。 よかった~、でも選択の余地なし。
”小海蕎麦”というのぼりが立っていたので、メニューの中から探してみると、
”そば”というメニューはざるそばしかありませんでした。
「すみません、小海蕎麦というのは、ざるそばでいいんですか?」
「小海蕎麦・・・あ、そうですね、うちではざるそばになりますね、そうですね、そばですね・・」
「じゃあそれをください」
一瞬の間と、どうも歯切れの悪い応対に、心の中には「落石注意」の看板が・・・
WiFiが圏外だったので、バイクまで地図を取りに行ってもどってくるとできてました。
小海蕎麦?
平打ちの二八のようでしたが、悪くありませんでした。
ワサビよりも大根おろしが麺とつゆにとてもよく合ってて、意外に(笑)満足。
さあ、戦闘体制も整ったので、本日のバイク部門のメインイベントへいざ出発。
(R299メルヘン街道で麦草峠を越えていくワインディングぜよ)
ところが・・
信州の高原をなめていました・・
相変わらずの曇り空の中、ずんずんと上っていくと気温はずんずん下がっていきます。
ぶどう峠(標高1510m)なんかあっという間に過ぎてしまったころには体がカチカチになってしまい、
気持ちのいいワインディングどころではなくなりました。
そう、麦草峠は・・
2127mもあるんです
せめてお日さまが出てればなぁと、ライダーはつぶやきながら峠を越えたのでした。
はなみず垂らしながらメルヘン街道を走る・・しゃれにもならんぜよ・・ともつぶやいてました。
とはいえ、途中、蓼科高原あたりで少しだけいい景色に出会えました。
車山の観測所かな
そして、本日の最終目的地に到着です。
上諏訪駅
時刻は4時。予定より1時間遅い。
おまけに、文明の利器で宿の予約をするのに手間取りました。(なぜかうまく繋がらなくて)
すぐ近所のホテルに飛び込んで着替えして、さあ今度は日本酒部門のメインイベントです。
*
ここ上諏訪は、ほぽひとつの町内になんと5つの蔵があるという、とてもめずらしい地酒ゾーンなんです。
旧甲州街道沿いにまるで軒を連ねるように並んでいます。
まずは、諏訪市諏訪2丁目の舞姫酒造。
古い建物が保全されていていい雰囲気です。
さあ、今日はもう運転しないので、試飲スタート!
レギュラー銘柄の「舞姫」のひやおろしや純米酒などを飲ませてもらいましたが、
このお蔵の有名なレーベルは「翠露」です。
山田錦バージョン、高嶺錦バージョン、そして雄町バージョンの生などをきかせてもらいました。
舞姫はさっぱりした辛口系、翠露はすっきりした甘口系でした。
「すみません、ここ何時まで開いてますか?」
「5時までですが、いいですよ、6時まで開けてますから、他の蔵も廻ってきてください」
なんとやさしい心遣い。
ではと、急いでお隣(同じく諏訪2丁目)の蔵へ。
麗人酒造
「すみません、試飲できますか」
「その冷蔵庫に入っているのであれば、ご自由にどうぞ」
これ全部飲み放題?
冷蔵庫の上にききちょこが置いてあって、勝手に冷蔵庫から出して自分で注いで飲んでよし。
(ホントです)
お燗のできる大吟醸「和寛」や麗人の「吟華」などをいただきました。
他も試したかったけど、時間がないのでさらにお隣(同じく諏訪2丁目)のお蔵へ。
酒ぬのや本金酒造
これまたレトロな雰囲気で、中に入るとタイムスリップしそうでしたが、人がいなかったので・・
さあ次は向かい(同じく諏訪2丁目)のお蔵へ。
と思ったら・・
伊東酒造
閉店してました。
では最後(元町1丁目)は・・
宮坂醸造
ご存知「真澄」の蔵です。
ここは試飲が有料(300円)ですが、諏訪大祭記念の首かけ枡がもらえました。
赤文字・赤ストラップもありましたがこっちをチョイス
試飲はこの枡ではなくてお猪口を使い、他に客もいないのでテーブルでゆったりまったりと。
次々と丁寧に説明してもらい、普通酒から順番にききましたが、まず心に響いたのはお酒そのものではなく・・
この瓶でした
わかりますか?
点字で”酒”と刻印されているのもそうですが、一升瓶でないのに王冠がついているのです。
話を聞くと、2年くらい前から、ほぼすべての瓶のデザインを一新し、同時に王冠に戻したのだそうです。
やっぱり日本酒はこうでなくちゃね。 これでリユース瓶になればパーフェクトなんだけど。
さて、試飲のつづきはというと・・
ANAの国際線で供されている大吟醸「山花」もいただきましたが、これは別格。
昔飲んだイメージよりさらに香りも控えめで、どこにもひっかかることなくするりと喉を通っていきました。
”二夏越し”という古酒はお燗をつけてくれました。
レトロな温度計できっちりぬる燗の45度に
老ねたり、ざらついたりしてなくて、ふくよかな柔かい辛味と酸味があるお酒でした。
2010年バージョン(三夏越し)も飲ませてもらいましたが、2011がすっきりしてよかった。
応対してくれた方もすっきりした女性で(たいてい小汚いライダーは煙たがられるのに)愛想よくしてくれました。
今後の諏訪地区の日本酒イベントのことなど、試飲終了後も話が続いたのですが、舞姫との約束があるので
1本だけ(地元にしか流通してないやつを)購入して蔵を後にしました。
ところが、外に出て時計を見ると6時ジャスト。
走って通りを横切る。
本金を過ぎ、麗人を過ぎ、到着。
しかし・・残念ながら店内の照明は消え、店の扉は閉まっていました。
ま、そもそも寝坊した自分が悪いよねとあきらめて宿に戻りました。
それから待望の温泉(源泉かけ流し)に入り、峠で冷えた身体の芯を溶かし、マッサージ機でコチコチの肩をほぐしたら、晩御飯にレッツゴー。
店の見当などついてませんでしたが、宿の近くの居酒屋の前に並んでいた日本酒の瓶にひかれて・・
ここに決まり
先客が注文していたサンマの匂いにガマンできずに、「ボクもそれ」
今日のおすすめはと聞くとマグロの刺身とのこと。「諏訪でマグロ?」
さっき富山から届いたばっかりの生マグロだそうで、「じゃあそれも」
天国モード突入5秒前ぜよ
お酒はあえて五蔵ではなく、別の諏訪地区の地酒「高天」をぬる燗でいただきました。
一本目はちゃんとぬる燗で出てきたのに、二本目はチンチンの熱燗でしたけど。
(温度はどうでしたかってわざわざ確かめてくれたのは一体なんだったの・・)
さあ、明日はいよいよビーナスが待っている・・
もうすでに2人もビーナスに会ってるけどね(笑)
つづく
"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。
泊まりツーだと、たくさん飲めてよかったですね(笑)
by ごろすけ (2011-10-01 17:00)
>ごろすけさん
酒呑みが上諏訪へ車で日帰りするのは地獄です^^
by ぜふ (2011-10-02 08:16)
ろう石、懐かしい♪
私の子供の頃の感覚だと、ろう石は普通のアイテムで、チョークはちょっとリッチなアイテムって感じでした(^^;)。けど、今はろう石はレアものですね~。
滝の手前にいるコは、ジョロウグモですか??
やっぱりおいしいお酒のあるトコでは1泊しないと失礼ですよね(^^)v。
トライアル選手権の時もてぎに1泊したのですが、知り合いがすすめてくれたお店で2人で9合飲みました(^^)v。
月末は塩尻ワイン祭りに行ってきます・・・バイクではなく、車でいくぜよ♪
by ふじのり (2011-10-03 09:12)
>ふじのりさん
ろう石は今やなかなかお目にかかれなくなりましたね。
ジョロウグモ、正解です。さすが^^
ワイン祭り、いってらっしゃい~ 車ということは運転手付きですね^^;
ちなみに今週末、諏訪五蔵は日本酒まつりやるようですよ。
by ぜふ (2011-10-03 22:35)
他のお酒は飲めないけど(笑)日本酒は別格(^_−)−☆
お泊りで試飲三昧してみたいな♡(◕ฺ‿◕ฺ✿ฺ)
by barbie (2011-10-10 09:37)
>barbieさん
お、こちらにも。
日本酒好きであれば、上諏訪は一次会はタダで済む町です^^
ぜひ一度~
(ボクもまた行きます!)
by ぜふ (2011-10-10 22:50)